終末を待つだけの雑記

永久に青春を感じる中年がお届けします

トリリオンゲームと変人について思うこと

関西から帰ってきてからというものどうにも気持ちの調子が良くない事を明言しておきます。
こんばんわ僕です。

トリリオンゲームという漫画の新刊を結構楽しみに毎日生きています。

『1兆ドル企業を作る』ということをテーマに描かれている作品です。
読んでみると基本的にビジネス漫画っぽくはあるのですが、とにかく話の展開と回っていくお金の規模がどんどんデカくなるので面白いです。
世の中の人がほりえもんさんやひろゆきさんや成田先生や、まぁそういった何かが好きということなので、秋の夜長に読んでみると面白いと思います。
・・・立冬過ぎたのでもう冬ですが。

このようなビジネスファンタジーとでも言えそうな作品はすごく好きなんですが、あまり知らないので教えてほしいです。
小説だと池井戸潤先生などを思い出すのですが僕の中では少しジャンルが異なっています。
トリリオンゲーム以下これから紹介する作品について、中身は完全にジャンプなので『仲間(友情)・努力・勝利』がメインのテーマです。
このジャンルが好きな人に『世界征服』や『羽月莉音の帝国』なんかをさんざんおすすめしているのですが皆様は手に取られた事があるでしょうか?
至道流星という作家は正体がわからないのでですがなかなか物語を完結させないのでモヤモヤしますが、完結した作品はどれも素晴らしいので手にとっても損はないと思います。

横道をそれます。
至道流星さんの未完の著に世界創造株式会社というシリーズがあります。

これは2015年に発刊された本なのですが、PlaytoEarnをやろうぜっていう中身だったかと思います。
当時はNFTなんて言葉は民間人が知ることもなかったですし、そう考えると著者の考えてることってすごく面白いのかもしれないと思わざるを得ません。
次のブレイクスルーは新しいスマートフォンOSが来て、プラットフォーマーという概念がシュリンクした後に派遣を取るコンテンツなのかもしれません。

上記を考えると大日本侍ガールで描いた『独裁』について考えると、最近の陰謀論の人達の論調というのが『本来理想的であるはずの民主政の敗北』と『中国のような独裁国家の隆盛』を語ったりされますね。
著者は今何を考えているのでしょうか。

トリリオンゲームのようなものをもっと読みたいんだ!という方は最初に上げた『世界征服』や『羽月莉音の帝国』がオススメです。
特に世界征服に関しては1巻で終わっていますし、目的が『1冊の本で世界征服をなすにはどうすればよいか』ということをテーマに書かれており、最後にしっかりと世界征服をなしています。
文庫にしては流石にちょっと厚めですが、読み始めると結構止まらなくなるのでサクッと読めるかと思います。
あらすじとしてはうだつの上がらない待ちの印刷所を継いだ主人公が飲み屋でその日から入ったという美人の変人に『あんたの会社コンサルしてあげるわ』といって翌日から奇天烈な作戦を展開し続け借金を全部返しどんどん成長していく、という話です。

羽月莉音の帝国も世界征服をテーマにしていますが、これはもっとゆるふわ学園ラブコメで、1巻を読んだあたりでは完全な劣化版涼宮ハルヒとしか言えないものが、涼宮ハルヒが異能で解決していくものを、羽月莉音の帝国では現ナマで解決していきます。
ラノベにリアリティを求めても仕方がないというのは当然なんですが、豪運とジョン・ウィックなフィジカルがアレば現実叶うかもしれないなって言うふうに思わせる作品で、これは完全にトリリオンゲームです。(違

 

トリリオンゲームの原作を担当していらっしゃる稲垣理一郎先生はDr.Stoneアイシールド21なども担当されていましたよね。

いままであげた作品全てに言えることで、主人公もしくはごくごく近しい人が『極度に変人』であることだと考えられます。
また、その補佐的なもしくは主役として建てられる人間が『めちゃくちゃまともなのに自分で考えられる人』が当てられています。
ここに個性豊かな仲間たちが集まってきて事業の話をするのですが、すべての感情の発散役としてこの変人が大いに使われたり、当然のごとくキーマンとなる人を引き当てたりドライブさせるきっかけを作ったりします。
しかし、これらはきっかけに過ぎず『俺はこれをしたのであとは面白くしてくださいね』というかんじで仲間を信頼して課題を置き去りにしてゆきます。
トリリオンゲームでは4巻5巻あたりでこの辺が鮮やかに描かれていましたね。

そういう意味では、池井戸潤先生作品やStandupStartや正直不動産、三十路病の歌、ウシジマくんでもいいですが、これらはあまりにも人間にフォーカスされすぎて、課題解決は人間関係を進めるための道具でしかないわけです。
しかし、トリリオンゲームのような作品はもっとちゃんとホリエモンで最後の目標にのみ興味があるので、人間関係のドラマよりも物事に対してフォーカスがあたります。
なので奇天烈なことがただのトリックでしかなく、変人であることも仕掛けでいられるのではないかと思うワズにはいられないのです。

よく考えるとトリリオンゲームを話すために出した作品群ふくめ何ならお金の話はあまりしていません。

最近変人推しになって来ているのを感じます。
自分が変人ではないからでしょう。
天才についても少し前のエントリで触れたと思うのですが、これから世の中を作っていくのは変人だと思っています。
単純に天才よりも変人のほうが数が多い。何より天才になることはできないけれども変人のふりをすることは割りとできるからというのが浅い論拠です。

しかし誰もが変人になろうと努力する必要はないとももちろん思っています。
真面目に課題に取り組む必要があり、奇天烈なアイデアに振り回されることは全く正しくない。
お互いにリスペクトをすることは必要だけど、全部を真に受けていたら大変すぎるからです。
なので、そこに耐えられるメンタルとフィジカルを持ったまともな人間というのはそもそもが稀有で変人であるということでしょう。なのでフィクションとして成立している。
トリリオンゲームには一人の天才兼変人と、天才と変人がたくさん出てくる。
こういう話を凡庸で有り続ける僕が読んで面白いなというのは、やはりフィクションの世界は面白いということだろう。

未来予測はできないが、未来を想ってみるのは楽しいことだと思うのです。