GQ面白かったですね
こんにちわ僕です
この春のアニメで見ていたのがGQとラザロなのですが、どちらも過去の作品に大きな影響を受けた作品でしたね
ラザロはまだ最終回の配信前なので楽しみに待っています
ふと気がついたことがあり、エントリにしようと思いました
ラザロについてカウボーイビバップと比較される批評がたくさんあったようですが、結局路線も違えば重ねないほうが良さそうだという感想がしています
GQも、ガンダムの文脈とカラーの文脈についてのテキストをよく目にします
好きな作品について語ってくれるテキストがたくさんあるのは嬉しいですね
ガンダムとカウボーイビバップで約20年ほど時代が違うので同一視するのは難しいかもしれませんが、時代として結構リンクするところがあるのではないかと思います
GQでは(おそらく)マチュが主人公として扱われていると思いますが、マチュが自覚している世界の退屈さが敵であり倒すべき悪は日常であったのではないでしょうか
生きているだけで精一杯のニャアンに巻き込まれに行く形で非日常を得たマチュは、情報過多なキラキラを青春の光と勘違いし、生きていることがどのようなものなのかを錯覚したのだと考えています
クランバトルで出てくる大人たちは、担任の先生と同じようにつまらない世界の一部でしかなく、隣りにいるシュウジとニャアンが存在する世界が全てだと考え、全てをなげうって世界を壊そうとします
シャリア・ブルは大人として振る舞い、シャアのために世界を作り上げたいという野望を持ってザビ家の滅亡という野心を燃やすのですが、マチュやニャアンの存在はそのための供物だったのです
そのそうに考えると、この世界にはマチュという世界を背負う少女と、それ以外の世界をどうにかしようとする2つの切り離された世界の話が同時に進行していると考えられますね
もちろんアムロのいた世界でもたくさんの物語が展開されていくのですが、基本的には大きな物語と展開するための小さな物語の集合体だったのです
しかし、GQ世界は少年少女のジュブナイル的ストーリーと、大人が社会を変化する物語という2つのストーリーがぐちゃぐちゃに混ざったものだと言えるでしょう
特にこの描き方は現代の作品ではよく使われるテクニックに思います
マチュは、正してくれる大人も社会もなく、ピンポイントに一方的に憧れる個人が稀に現れるということが不幸でしたね、悪いことしたら叱られる必要があった
道を踏み外したまま、なんか納得してしまった感じを持って生きていくマチュは社会からすればとんだ大悪党ですが、そのように描かれることはなかったですね
ラザロについて、チームラザロそのものが若者で構成されており、NSAが上部組織であることが物語初期から明かされています、スキナー、ハーシュ、アベルと言った壮年層も主人公であり、彼らのフィールドで政治することをかっこよく描いていますね
ぱっと見、カウボーイビバップで育った僕と似たような世代からすると野暮ったく感じる気はします
ビバップの劇場版では、謎のナノマシンを用いてヴィンセントはバイオテロをしようと画策するのですが、賞金稼ぎのスパイクたちはそれを阻止しようとするのです
スパイクの主な庇護者はジェットです、年連は離れていますがバディですね
一方ラザロに出てくるアクセルの庇護者は、チーム内にはおらず、ハーシュなど上部組織が彼を生かそうと画策していますね
他の登場人物も同じようなもので、壊れていく世界をなんとか救おうと手を尽くす若者と、別軸に大人たちの社会で進行するシナリオの多層構造になっているようですね
もちろん多くの作品では裏側の設定としてそういう物があるということがわかるようになっているとは思いますが、視聴者へのわかりやすさということを考えるとどちらかに絞ってしまう方が届きやすいとは思いますね
しかしその結果何が起きるかというと結局なんだったんだ?ってなってしまうわけです
ビバップ世界において、結局レッドドラゴンってなんだったの?長老たちはなんだったの?みたいになってしまうことが多かったですね
雰囲気だけで乗り切る作品が多く、設定を詰めきれず破綻するぐらいであればシナリオに盛り込んでしまおうというのはいいアイデアだと思います
また、全く別の見方をすると、年を取ったのだと思います
単純にファーストガンダム世界で中年以上の大人が出てこないのは、描いている作家陣よりもずっと年の離れたおじさんのことが理解できなかったからでしょう
それに比べるとGQやラザロの制作陣は、もう若くない方も多く世界に対しての解像度が上がったことで、誰もが知識さえあれば咀嚼できる形で提供できるようになったということでしょう
おじさんになることは誰にも止めることが出来ない、そして自分たちと同じ時間を過ごしている元々の視聴者たちが今の若い人たちに見せるべき姿はこういうものなんじゃないかと彼らの最新の目線で投げかけてきてくれているのは、時代を反映していると考えても不思議ではなさそうです
Nujabesのプレイリスト置いときますね
もう明日から7月なのですが、どんな夏アニメが来るのかなと思っていましたが、コレを見ようと思うものが今のところないので、皆様のおすすめを教えて下さい
次回Legendus頂感想戦でお会いしましょう