終末を待つだけの雑記

永久に青春を感じる中年がお届けします

スマホ向けVTuberシステム作ったこと

どこかで書かなきゃと思いながら書いてなったので、今日は十月の雨のせいなのかなんのかわからないけれども結構涼しいけれとも窓を閉めると暑いので窓を開けたり閉めたりしています。
こんばんわ僕です。

PXR合同会社というものの代表をしています。
2DRというプロダクトを最近ローンチしました。
これはどういうものかということをとりあえず書きたいと思います。

pxr.co.jp

2dr.info

https://apps.apple.com/us/app/2dr/id1471949953?l=ja&ls=1&at=10l8JW&ct=hatenablogapps.apple.com

play.google.com

Live2Dで作ったアバターを、顔認識で動かせる、という皆さんが一番よくなじみのあるプロダクトいうところ、FaceRig様のものに近いです。
設計思想や目的が異なっているので、僕の中では別ソフトとして認識していますが、まぁ、大体同じに見えて仕方ありません。

store.steampowered.com

2DRという名前については諸説ありますが、特に意味はありません。
Live2Dさんのモデルを顔認識で動かすという発想は、去年尾頭からたくさんローンチされておりましたので、とくに目新しさはありません。
正直これ一本でどうにかなるなんてことはみじんも思わなかったのですが、これはどこということも、何ということもなく、すべてが面倒です。
同じようなアプリはこれから山のように出てくるでしょうし、もっといいものは各社様持っておられますので、そこと戦うというような気持ちもありません。

www.live2d.com

ホロライブ(hololive)

ホロライブ(hololive)

  • カバー株式会社
  • エンターテインメント
  • 無料

apps.apple.com

iriam.com

2DRの特徴として、割と古い端末でも動く、光学式の顔認識ライブラリを使用している。ということが挙げられます。
あまり技術に詳しくない人のために既知の方には申し訳ないのですが、改めてどんなアプリかということを話させていただきます。
ver0.6の段階で、Live2Dcubism3.0/3.3/4 に対応しています。cubism2.xには対応していません。
iPhoneなら、iPhoneSE 以降であれば動きます。Androidなら、OS7以降かな?が一応動くはずです。
フロントカメラとマイクを許可していただければ基本的にはうごくかと。
ただ、あまりにもマシンスペックが低かったり、むちゃな使い方をすると、落ちたり、動きが鈍かったりします。
また、モデルの出来によって全然動きが違います。

Live2Dモデルは自身で持っている必要があるので、そこである程度の敷居の高さはあります。
また、わざわざひどいUXを実現したため、ほとんどの人間にとっては何に使っていいものかわからないはずです。
そもそも、モデルの入れ方などは正直わからないはずです。
モデル導入の導線がないので、人から教えてもらわないとわかりません。
また、そういった意識的な制約が山のようにあります。

ただ、僕が実現したかったことは、結構実現されているというのが認識です。
2DRは無料です。誰でも使えます。
個人利用に限ってですが。商用利用はツイッターで何度もお伝えしている通り、ご連絡をいただければと思います。
ただ、正直商用利用するか?というと、今後の展開次第でしょう。

無料にこだわった理由は、たった一つです。
アバターシステムを使ったまともなスマホ環境がなかったため、です。

僕というか会社はこのシステムを維持するために、毎月数十万円というライセンス料を払っています。
ただ、これももう税金みたいなもので、交渉で何とかできるかもしれませんが、正直もうそこまでるるほどの時間をかけられないという限界を感じています。

僕は、VR系のお仕事をさせていただいたり、楽しさを感じていました。
今もそれは変わりません。やりたいことも、実現したいことも変わりません。
しかし、時代はすごいものを作る人と、それを人生で1度体験する、感動する人間。の二つに分かれてしまったように感じています。
また、せっかくすごい金額をかけて、すごい体験をつくってもそれを見てくれないという現実もあります。
僕は、理系のVTuberが大好きです。去年の頭には、相当数の3Dアバターの理系VTuberがいましたが、今はどうでしょうか。

長くなりそうなので、たまに自分の解答だけ述べていくことにします。
まず、今すぐにVRというか、HMDが一般化することはないです。
今すぐアバターを使って配信することが一般化することはないです。
ただ、アバター配信することが、制限されてはならないと感じているのです。
ライセンスの問題で?技術の問題で?お金の問題で?
この中で一番解決できるのはお金の問題です。

2DRは、お金で何ともならないアバター配信、録画、コンテンツ制作をサポートします。
今までできなかったものが、スマホ1台あればある程度は解消されます。
それも、トラッキング性能をある程度犠牲にすることで、とりあえず今すぐやりたい欲求には答えてくれる性能があります。
iPhoneX系の深度カメラがなくても、動くというのは大きいはずです。
今後、もう少し何とかしようという気持ちはありますが、使えない端末では今の機能は変わらず動くようにできるだけ配慮したいと考えています。
(もちろん何も約束はできません)

僕が一番危惧しているのは、コンテンツ制作が高度化し、一部の人間のみが許されたもののようになることです。
本来自由で、楽しい部分のはずです。
歌を歌ったり、演劇をすることにコストは、もちろん多少のコストはあるかもしれませんが、誰かに独占されるものではありません。
入り口は大きいほうがいい。
その先に見える景色がちゃんと夢みたいになってたら、そこを目指すしかないでしょう。
というか、出口もないのに、ただコンテンツだけが作られていく世界って気持ち悪いですし不健全ですよ。

www.project-dive.com

prtimes.jp


なので、本来僕の感覚では、Vカツさんのアバター出力機能で、VRMファイルは手元に来るべきもので、virtualcastと連携なんて面倒なことをしなくても自由に使える状態になっていたはずです。
これは一例で、不適切であったら、申し訳ございません。

vkatsu.jp

いま、顔出し配信者さんは、数百万人規模でいるそうです。
それに対して、virtual配信者は、引退者を含めて9000人を超えるぐらい。
ということは、1%がこっちを見てくれるだけで、数倍の規模になり、5%の人が興味を持ってくれるだけで、途端に魅力的なマーケットになりますよね?
でも、その参入障壁が異常に高い。
PCがあることが前提で、高性能であり、windowsである必要がある。
対して、リアル顔出し配信は、スマホ1台。
この差はどうしようもない。なら、ユーザビリティを全部削っても、実質ほしいところだけ抜き出せるアプリがあれば自分がうれしい。自分がうれしいものはきっと、少しは今の人たちに響くんじゃないかと。
そうして作ったのが、2DRです。
iOSのみの提供予定でしたが、Androidも提供しています。現段階で、iOS1500インストールに対して、Androidは、200程度のインストールなので、正直出しても出さなくてもという気持ちですが、まぁ、そこは始まったばかりの結果でしかないので、嘆いても仕方ありません。
でも、正直、Live2Dのアバターが動かせるアプリということだけで、1700ぐらいのインストールは想定外でした。
DAUも、200以上あります。この辺は完全に想定外でした。
そのまぁ、5分の1ぐらいを目安にしていました。
だって、1700って、現存して稼働しているVの人のうちのどのぐらいのボリュームですか?
すごい割合ですよ。

だからと言って、じゃぁ、いま技術持ってる会社さんに公開しろとは言えません。
というのは、ビジネスとしては全く成り立っていないからです。
PXRのお金の続く限り、ライセンス料と開発費は何とかしようと思います。
でも、会社がつぶれたらそこまでです。マネタイズも一応考えていますが、回収は今のところむつかしいでしょう。
それでも、僕は、今までにないアバタービジネスへのチャンスが今この瞬間にのみあると思っています。
去年からありました。でも、今もうその灯は消えかけています。
でも、これはくすぶっているだけかもしれません。僕はそんな風に信じています。

ja.wikipedia.org

一部の会社さんが、リアルタイムレンダリングやすごい精度の高い高品質なものを出していくなら、それは応援します。
でも、そのためにはそれを受け入れるための土壌と、消費する人間の教養が必要だと考えています。
だから僕は踏み台になります。

www.xvi.co.jp

jp.techcrunch.com


あの時はよかったよね、なんて言わせない。VRやAR、そこにかかわる関連技術は、今回一般化しなければ次いつ来るんだということです。
僕は今がいい。
もちろん今はまだ早いかもしれない。
それでも、僕は今がいい。
ポケGOが流行って、宇宙オタクの友達が、ドラクエしながら会場まで歩くよと言ってる現代に。
開発者でも何でもない人が、VRゲーセンで楽しんでる。プロジェクションマッピング一つで感動できる毎日に、異世界転生ものがはやるこの日本で、今アバターをやらなくて、次はいつ来るんだ。

同じようなアプリを出して、もっといい導線、もっといい体験、君はダメだよと言われたい。
これはエゴです。わかってます。でも、面白いじゃないですか。
今という時間の中で、テクノロジーと、コンテンツホルダーがこんなに分断されるのはおかしいですよ。
一緒に作るときに、やっぱりそこには、ボールがあって、それを蹴ったらゴールがあって、それを喜ぶ人間がいて。それだけですよ。

本当は、もっとまとまってからブログを書こうと思いましたが、そうじゃない、今なんじゃないかと思って書きました。

次の0.7では、背景に動画が使えたり、vrm対応をしたりします。
もう少しだけ待っていただければと思います。
でも、そうすると、なにがおこるかというと、もうプリセットモデル、キャラクターエディット機能のあるソフトから離れられるタイミングが来るってことなんです。

vroid.com


もしくは、そのモデルを出力させてくれっていう要望があるはずなんです。
そこで始めてくるエポックメイクな出来事が、ある意味では、壁を超えると考えています。

なので、今すぐに2DRをインストールする必要なんてないです。
でも、そういうソフトがあることを知ってほしい。
ある意味ではお金はかからない。スマホアバターにお金をかけてほしい。
そのかわり、僕からはやり方は本当に最低限しか提供しない。
そこはユーザー同士で解決してほしい。そうやって、小さな小さな課題解決をすることで、喜びなんかを感じてほしい

本当の体験は、導入のしやすさでも、設定の大変さでもない。
もう一度利用したいかなってことだけなんじゃないかなと、僕は考えています。

いっぱい書きたいことあるんですけど、まとまってなくて、ポエムを書いてすいません。
フォーラムや、discord、PXRの公式ツイッターなんかを参考にしてください。

2dr.info

これからもなんとかやっていくのでよろしくお願いします。

アバターなんかは下のリンクのようなところから買ってもいいですね!

nizima.com

booth.pm