終末を待つだけの雑記

永久に青春を感じる中年がお届けします

終了した中核都市和歌山市街地に住んでいるなら行くべき食べ物処

こんにちわ、僕です。
和歌山について語りたいことが多くあったなって思ったんですけど、昨日友達と話をしていたら、そこで話してしまったので満足しました。

僕が高校生の頃は、2丁目(僕知多はぶらくり丁と呼んでいた)あたりは、何もかもがあり、週末は人混み自転車で通れないほどだった。
今はでそんな気配はみじんもない。もはやそれを懐かしむ老人さえいない。
待ちの主要な商業施設はパチンコ屋になり、ニュータウン計画ができ、そしてイオンができた。
市街地にいあった小学校(母校)は、3つの学校が統合され、元城北小学校に、伏虎義務教育学校という、小中一貫の公立学校ができた。もっと名前はなかったんだろうかと思ったが、母校がなくなる寂しさよりも、それだけ市街地に魅力がなくなってしまったんだ、ということにただただ呆然とする。

大丸があり、丸正(和歌山のオリジナル百貨店)があり、若者文化を象徴するサティ(最上階には楽器屋とタワレコがあった)。
ニノミヤ無線ではマニアックな電子工作部品が買うことができた。ジョーシンがあり、カプリチョーザがあった。
そして今は、それらのすべてがない。
大丸跡地にはダイソーが入った後紆余曲折があり、ドン・キホーテが入っている。
何でもそろうという点では大丸と同じかもしれない。いや、大丸よりも、様々なものが手に入る。
しかし本当にそれが欲しかったものなのだろうか。
僕はデパート至上主義者ではないし、アンチ・ドン・キホーテでもない。
でも、その両者は、あまりにもコントラストが強すぎる。

やめよう、僕はそんなことを言いたかったわけではない。

18の時和歌山を出て、何かあるたびに和歌山に帰っている。
しかし、僕の心は和歌山にはない。
ただ、和歌山には忘れられない味がある。
グリーンコーナーのてんかけラーメン、グリーンソフト。
僕は昨日その話を友人に延々と語ってしまった。

市街地に住んでいると、ほとんどの移動を自転車でする。
自動車に乗ることもあったが、自宅(旧長崎屋)近辺から自分の通っていた高校までは自転車だった。
今でもよっぽどのことがなければ車であまり移動しない。もちろん車があると便利ではある。
さすがにポルトヨーロッパは遠いのだけれども。
しかし、片男波なら自転車で行けてしまう。

事情は変わってしまった。市街地から、外に向かうのは自転車でも何とでもなる。
外から中に自転車で入ってこようとするにはあまりにも遠い。
どうしても車がメインになってしまう。
そうなったとき、市街地に来るメリットなんて何もない。
お城を散策して、何となく気分がよくなるだけだ。

僕などは、中学の目の前がお城だったので、何の感慨もない。
そこにはでかい城があり、広い堀があり、そして公園があった。
小さな動物園があり、野生のリスにオレンジを与える人間がいた。
美術館がその向こう側にあり、僕はまれにそこに行った。

けれども、そんな市街地において、もはや魅力的なものは、ほぼなくなってしまった。
一部は違うが、そんな市街地においておいしいところを紹介したい、けれども圧倒的に知識が足りない!

けれどやっぱり熱はあるので、和歌山を出てしまった僕が紹介するのは変な気がするけれども、絶対にお勧めのご飯屋さんを紹介したい!!!
何年も足を運んでないので味が変わってたり、いろいろあるかもしれないけれども、とにかく僕の幼いころの記憶を頼って、まだやってそうなところをいくつかピックアップしました。

子供が大好き、僕も子供のころはジャンキーでたくさんのとんかつが食べたかった。
確か名前は豚ちゃん。和歌山城の近くにあり、丘公園の真横にあったとんかつ屋さんなんだけど、とんかつとロースかつが絶品だった。
いわゆるとんかつソースではなくて、トマトベースの何かがかかってるんだけど、もうめちゃくそうまい。
小さかった僕はその会計を知らなかったけれども、高校生ぐらいになってから、同級生と何度か行ったときに思ったのは、安くは決してないが、バカみたいに高いわけじゃない、という感覚。
高校生でこれなんだから、今だったらどう思ったんだろう?と思っていた。
が、残念ながらそのお店はいつの間にか閉店。

しかし、ほぼ同じようなお店が、オークワ本社の間近くにあった!!!
ここ数年の中で和歌山の一番の驚きはここかもしれない。
つまり、サクサクのなんというか、ものすごくジューシーなありきたりといえばそこまでなんだけど、あのほろほろする衣と、絶品のトマトを使ったソースがかかった、うまく調和したジャンク。
とんかつ ももたろう には、ほかのとんかつ屋にないすべてがある。
和歌山に車で行く際、もしくはこれを読んでる和歌山の人には絶対に行っていただきたい。
いきなり、市街地から離れてしまうが、『とんかつ ももたろう』は、万人にお勧めできる。
コーンポタージュとヒレカツ(もしくはロースかつ、もしくはダブル)は、昼のフルコース。
絶対に行きたい。

僕たちが小さい頃、父はよく僕達兄弟3人を焼肉に連れて行ってくれた。
おそらく恐ろしい値段がしたであろう、今では自分ではいかなくなってしまったが、
もちろんそれらはすべて課金なんだけど、うまい肉を食べて育ったんだという気持ちになる。
中ブラクリ丁だったか東ブラクリ丁からそれた道沿いにあるお店が、『まんぷく』。
満腹になるには無限のお金が必要だが、今考えるとそれは僕たちが若く、いくらでもダイソンのごとく肉を吸引していたからであり、今ならもっと節度を保って肉を楽しめるかもしれない。
とにかく子供が黙る肉。つまりジャンキー。しかし焼いても柔らかく明らかにうまい。
一体自分の父親がいくら稼いでいたのか、もちろん調べればわかるかもしれない。
しかしそんなことをする必要はないだろう。
ビールと焼き肉を贅沢に食べたくなったら、ぜひわざわざ行っていただきたい。
こんなうまい店が和歌山にあるのか、と、驚くはずだ。

ステーキ富士は、ザ・ワカヤマ。
正直ワカヤマにうまいステーキを食べさせてくれる店は、山のようにある。とおもう。
ここは、まず、もちろん安くはない。
しかしそれは和歌山の価格設定からすればという条件が付く。
ここのステーキを東京で食べよう、雰囲気込みでとなるとおそらく5-8倍ぐらいの価格設定になるだろう。
富士のためだけに、和歌山に行ってもいい。
ここは肉の質はもちろん担保されているが、アイランドと呼ばれる、カウンターで目の前で焼かれる肉が、完全なステーキであり、そう、これは昭和最後の完全なステーキなのだ。
ステーキとは何か、ということが研究されつくされる前の、原石ともいえるステーキ。
個室や、テーブル席もあるが、圧倒的なカウンターでの鉄板焼きではないステーキは、絶対的体験である。
これが、まぁ、一人肉だけだが5000円程度(150gの肉とコース、価格はあやふやに覚えている)で食べられるというのは破格すぎる。
しかも行列ができないように、いっぱいになったら、店の外で待たせることもない。(店主が、今日はいっぱいなんです、と言って客を帰す
予約していけば確実だが、平日ならすんなり座れたりもする。
また、肉の量も自在に選べるが、欲張ってはいけない。
使用したニンニク(カリカリ)を使用した、ガーリックライスを最後に鉄板で贅沢に作ってくれる。これが締めだ。
チャーハンでもなく焼き飯でもない、ガーリックライス。最&高。
あと、ワインを期待していくよりも、ビールとの相性が最高なので、ビールを片手に、悪魔的なうまさの肉を満喫してほしい。
オーナーがうろうろしているので、何度か行くと顔を覚えてくれるし、この人もミスターワカヤマなので、つながっておくべき人物。
駐車場が2台分ぐらいあったような気もするが、まだ行ってないワカヤマ人は、和歌山の真価を知るべきだと思う。


番外編 やきとり 鳥よし

番外編として、やきとりの鳥よしを紹介したい。
ここは、ワカヤマ・ジ・ディープアングラスポット、というと少しではなく失礼なのだが、とりめしが最高においしい。
北新橋のすぐそばにある。
カウンターと座敷の店内だが、正直店に抵抗のある人間は少なくないはずだ。
2件目という使い方も考えられるが、あまりにも人を選びすぎる。
ただ、焼き鳥は絶品。皮をお勧めしたい。
ここの皮は、本当に皮で、皆さんが思ってる皮って、実がついてたりすると思うんですよね。(口調
でもここの皮は違う、本当に、ピュアな皮。だから香ばしい石、スナック感覚
めちゃくちゃにおいしい。
そして安い。鳥めしは注文してから炊き込むので時間がかかる。
鳥めしだけを食べたい場合は、事前に電話をすれば用意してくれる。
あと、ここはすずめが食べられる。
一つだけ通ぶって塩なんて言おうものなら、出て行けと言われかねられないぐらい、たれ一筋なので、塩派の人間はお断りだ。
ぜひチャレンジしていただきたい。


こんなに長文をかく予定はなかった。書いているうちにほかにも圧倒的な良さのある店をいくつも思い出した。
思い出したが、それはもうなくなったものだったりしていた。
和歌山のグルメは東京のような華やかさはないかもしれない。
地味というか質素というか。でも、明らかにおいしい。
市街地以外でもいっぱいあると思う。
ラーメンもおいしいけど、それ以外でも全然おいしいものたくさんあるので、探して発信してほしい。
あと、今日あげたお店については、おそらくまだ営業しているところだと思うので、ぜひ行っていただきたい。
和歌山市街地には何もなくなってしまったかもしれない。
けれども、古い街なので、そこにあり続けてほしい店が山のようにある。
僕の記憶の残滓をたどった結果が今回のエントリになったわけだが、だからと言ってワカヤマにノスタルジーなんてものは感じていない。
帰りたいと思うことはない。

けれど、人生のどこかで、また再訪できればいいんじゃないかなと考えている。

僕には、ワカヤマを救ってほしい、という気持ちよりも、なくなるぐらいなら悔しい思いをする前に、ここはうまいぞっていう記事を書きたかったに過ぎない。

和歌山人は、おいしいもの食べて生き延びてください。

追記:てんかけラーメンについての記述がないということについて指摘をいただきましたが、これは、そのうちグリーンコーナーとともに書くかもしれません