終末を待つだけの雑記

永久に青春を感じる中年がお届けします

君のような押しに弱い人間が責任を負うだなんてチャンちゃらおかしいんだよ

生きているとよくないことの方が目につくのが世の中なんだっていうことに気が付いたのは、物心ついた時だったので、もう何年前なのかはわからないけれども、そういうことなのだ、と思っていた。専門学校を卒業するぐらいまでは、自分は悪くないと思い込んでいたし、自分に出来ない事なんて何一つないという根拠のない自信で毎日を過ごしていた。金もなく、仕事もなく、信用もなく、友達もあまり多くはいなかった。それでも僕は毎日生きていることが割と楽しかったけれども、電話口で死にたいと呟くけれども本気で死にたいと思ったことはそれまでには一度もなかった。唯々乾いた日常の上で起こる小さな不幸についてまるで自分の事ではないように思っていた。これは自分じゃないと言い聞かせて、不幸に向き合おうとしていなかった。

いくつかの象徴的な出来事が通り過ぎて、自分が変化していくことに気が付いたのは大学に入ってからの事なのだけれども、本当何となく最近、本当にここ数か月というはひと月ぐらいで、何か目が覚めたような気がしている。今までは夢で過ごせていた、言葉や行動一つ一つが生々しく、自分を暗い闇へと突き落とし、圧死させるような勢いで僕自身を包み込む。現実感のなかった現実が、いきなり目の前に現実となって、現れてきた気がする。今までは抽象的なものとして扱ってきた自傷が、やけにリアルになる。へらへらと笑っていた時間も全部、自分の骨身となっている空間だったんだと理解した。いや、そんな風にして言葉にしてしまうにはあまりに自分が不謹慎な気がしている。

自分は何も求めてこなかった。見返りはあればいいと思っていた。行動は起こすもので、起されることに関しては仕方がないとあきらめていた。

でも諦めたところで、不幸は起こる。探せば焦土と化したところにも幸せを見つけることができるかもしれない。けれど、そんな幸せに何の価値があるというのだろう。その幸せをはぐくんで幸せだと思えるほどに自分は出来た人間なのだろうか?否、それは違う。断じてそんな出来た人間ではない。

そう、思った時僕は致命的に欠けていた何かが、やっぱり致命的なんだと思った。

今からそれを取りに行くのか取り返しに行くのか、そんなことは分からない。だけど、今のままでそんな簡単に生きていけるほど、世の中は甘くないんだ。

多分。